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第3回 こあじろの森くらぶ 総会

 2018年9月2日(日)、「こあじろの森くらぶ」第3回の総会が、三浦市南下浦市民センターで行われました。午前中は、房総半島が雨に煙る空模様でしたが、幸いにも午後からはやみました。
 出席者は23名、委任状は27名です。
 会場内には、森の動物達のスケッチや交流会、変形菌等の写真が数多く飾られておりました。
 13時30分開始、全体進行の鈴木カヲルさん、議長の加藤利彦さんの手慣れた運営、しっかりとした議案書によって、14時15分、無事に総会は終了しました。
 今年は休憩をはさみ第2部として、スタッフの松原あかねさんの朗読がありました。衣服を改め、宮沢賢治の作品「虔十公園林」の発表です。物語の背景に入り込む静寂と緊張感、それは実に素晴らしい巧みな語り部さんでした。ほんとうにありがとうございました。
 総会終了後、小網代の森へ5名の会員が出かけました。

記:祖父川精治 写真:浪本晴美

 

 

松原あかねさん プロフィール

 小網代の森を守る会発足時からの会員・スタッフ。守る会の活動と並行して三浦市内のサークル「ひばりの会」で朗読を学び、仲間と共にお年寄りや子供たちに向けたお話ボランティア活動を実施中。また語りの世界に目覚め、「桜木会」というユニットで公演を続け、最近では講師としても活動されるなど、エネルギッシュに活躍中です。
 2012年「古典の日記念朗読コンテスト」(全国)大賞受賞 

 

開会のご挨拶

 会員のみなさま、スタッフのみなさま方のご協力ご支援によって、今年も無事に総会開催を迎えることができました。ほんとうにありがとうございます。
 最大のニュースは、こあじろの森にきれいなトイレが完成したことです。仮設トイレでは、利用し難いという声がありました。神奈川県では、「三浦半島だより」へ県有緑地である奇跡の森「小網代の森」を見に行こうと、県民へPRをしております。水洗トイレが完成し、より便利となり安心して森を歩けるようになったと述べています。
 活動については、新しい取組が幾つかあります。
  4月8日(日)、横須賀市光の丘水辺公園へ「ニリンソウ」を見にでかけました。光の丘水辺公園友の会会長の別府史朗さんのご支援を戴きありがとうございました。私は、北アルプスの上高地や相模原市の城山で大群落を見ておりますので、白いニリンソウは山の花と思っていましたが、温暖な三浦半島で見られるとは驚きでした。群生地では、柵を設け花期以外では立ち入り禁止としています。
  4月29日(日)、第10回交流会では、講師をお招きして「地衣類って何だ?」を実施しました。参加者は18名です。森中の身近にありながら、余り知られてない「コケ」の仲間の見学会です。午後からは小網代の森、入口のひげ爺のお店で会員の「加藤利彦さんのスライド写真とトークを楽しむ会」も好評でした。折から開催中の、「変形菌―ふしぎ?かわいいビックリ!森の妖精―」展を見学に茨城県自然博物館へ、6月8日(金)に出掛けた会員もおりました。
  8月11日(土)、アカテガニ遠足を実施しました。参加者は18名です。 横須賀市荒崎から続く、栗谷浜(くんぱま)、長浜(なはま)海岸で、ソレイユ(フランス語 太陽)の丘の南方の岩礁です。海は多少荒れていましたが、天気も良くアカテガニの放仔も見られました。
  総会第2部として、松原あかねさんの朗読の会、「虔十公園林」を予定しております。どうぞご期待ください。
  会員の皆さま、ぜひぜひ会の行事へ参加して頂き、こあじろの森を楽しまれる事をお勧め致します。
  
 
 
 
記:祖父川精治 写真:浪本晴美

 

 

 

総会議案

議案書、決議事項は会員専用ギャラリーからご覧ください(会員限定の情報です)

 

会員の皆さまからコメントをいただきました

 

 

 

荒崎方面 アカテガニ遠足

 8月11日(土) 参加18名
 小網代の森一般開放以来、アカテガニの観察が今までのように自由参加ではなくなり、夜の場内も立ち入りが難しくなり、「アカテガニの放仔を久しく見ないね。どこかで見られるのかしら。」そんな声を聞いた会員の加藤さんが荒崎、ソレイユの丘の下で見られるよと教えて下さったのが昨年の8月の総会の折でした。
 そこで今年は加藤さんに案内して頂き、7月14日に下見をしてのアカテガニ遠足です。
当日前までの台風の余波がどのくらいなのか見当がつきませんでしたが、ほぼ計画通りにできました。
 15時50分 三崎口駅集合、バスでソレイユの丘へ。ソレイユの丘のバス停で、自家用車の3グループと待ち合わせ。顔馴染みのない方々なので、少し心配だったが無事集合完了。
 17時、松原さんのリードでトイレの案内をしながら、ソレイユの丘のキャンプ場の側にある海岸への階段を下る。そこはお花畑で、ハマカンゾウ、ハマゴウなどとハチジョウススキが。突き出て見える油壺の緑の丘はここでしか見られない青と緑と白い砂の世界。風が少々あったがみんな感激!ちなみにこの階段は夜になると施錠されます。ソレイユの丘を運営している「長井海の手公園パートナーズ」が津波対策で作ったとのこと。長靴に履き替えて準備。
 大きな波を避けて岩の裾を小走りに歩く。波が引いたら歩き、満ちてきたら待っているのが濡れないコツ。ちょっと突き出た大岩に登って軽食、景色の堪能。菅野さんに横浜自然観察の森友の会作成のオリジナル紙芝居「アカテガニがいっぱい」を上演していただく。小網代の森の地形の特徴の場面は割愛させて貰った。さすが往年の名調子。お馴染み、大人になれるカニの数クイズも好調。夕闇がせまる気配、風は強い。富士山は見えないが雲がきれい。
 18時30分、ここからはなお、岩に沿って歩くのだが途中、岩にへばりつくようにして移動する所もあり、岩歩きに不慣れな様子も見える。3点確保、これは不安定な所を歩くときの定石。手と足、4つの内、1つだけ動かして、後の3点は動かさないで移動する方法。意識してやるのとやらないのでは危険度が違う。途中で先頭を行くスタッフから大声で歩き方の説明がある。まっすぐ行けると思ったらすごい藪で手足がこすれるような所もあり、迂回したりもした。だんだん薄暗くなる頃、観察場所の栗谷浜漁港付近に着く。山から降りてきているカニの気配は濃厚。ベンケイガニやクロベンケイの姿もある。それぞれ、自分の見つめるカニに心を寄せて、目で追って放仔の時を待つ。久しぶりに参加のベテランカニパト隊員から「静かに動かないで待つように」の言葉が重く発せられる。シーンとした中、波音が頭の上を通る。4つくらいのグループからそれぞれにやったーの声が時々聞こえる。お産を終えたカニがぐずぐずとしているので、こちらも目と心がそちらへ動く。写真を撮る方は夢中のご様子。
 20時少し前、かねしち丸の店舗そばで感想の出し合い。初めてカニの放仔を観察した方々は「感動した。」といって下さった。久しぶりにカニの放仔を小網代以外の場所で見ることになったスタッフたちは、「やはり夏にはこれがなくちゃ。」の思いを強くしたのではないかと思う。夜の海辺もちょっぴり緊張したけれど楽しくすごせた。
 初めての場所で観察会をやったのだが、ついちょっと前まではゾエアの観察用のファーブルやワイングラスなどを用意して、最大200人規模のカニの放仔観察会をやっていたことなど思い出す余裕もなかった。次回は観察道具も用意しようと考えた。
記:宮本美織 写真:浪本晴美

 

 

ご参加の皆さまから・・・写真と感想をお寄せいただきました

 
 
Photographer  T.Ishizuka

 

 

 

 

小網代を詩う

 

 

サロン小網代

随 想

 

 

 

長野県辰野町のゲンジボタル

祖父川精治
 水森かおりの歌謡紀行「辰野の雨」を、長野県辰野町では町のPRソングとして使っている。JR辰野駅から天竜川に沿って南下し、東海道線の豊橋駅を結ぶ飯田線196キロ。無人駅等も数多くあり、鉄道マニヤにとっては人気の高い路線である。
 首都圏から比較的に近い、辰野駅から徒歩20分。天竜川松尾峡のゲンジホタルは、全国のホタル発生状況を全て調べた訳ではないが、国内では最大級の生息地といわれる。
 高尾山より標高が高い723メートルにある町の位置が、ホタル発生生育上での地形的自然環境に恵まれている。大正15(1926)年、長野県天然記念物に指定。町の中央を水源の諏訪湖から発した天竜川の流れ、周囲は1,000メートル級の山々に囲まれている。ホタルは初夏の季語、桜前線と同様に南方から次々に北上していくという。
 辰野町では例年6月、10日間に亘って盛大なホタル祭りを開催している。平成23(2011)年は6月17日から26日まで実施。「長野県辰野町」で検索できる。町の公式ホームページ上へ毎朝、昨夜のホタル発生状況を発表している。町の係員数名で、20時から21時まで目視カウント。ホタル実数としては、それより1割位は多いと思われる。人出も平日で2~3,000人、週末で8,000人と推定している。
 町では、幼虫や餌のカワニナ等を許可なく捕獲することを条例で禁止している。 この年は、6月8日1匹初確認。13日693匹、15日1,353匹、17日2,149匹、19日3,876匹、20日4,407匹、21日6.404匹(この年最大)、これを見て私たちが出かけた翌日は6月22日5,558匹であった。
 幾つもの細い水路のある鑑賞用の川は、東京ドームの倍位の広さの生息地である。この夜は梅雨空で、曇り時々雨遠く雷鳴といった悪条件。しかし19時40分初見、次々とホタルの数を増してゆき暗闇の中から一斉に歓声が上がる。特に水路上ではイルミネイション風で実に見事である。ピークは20時過ぎで、数百匹のホタルが一斉に、光り消え光り消えるといった明滅が揃う珍しい「集団同時明滅」も確認できた。
 現地滞在は、18時から21時迄の3時間。帰りは中央線の終電に間に合わないので昔は繊維、今は精密機器時計の町、岡谷駅前のホテルを予約して、翌日は中山道を歩き諏訪大社の上社と下社へ参拝して帰浜する。
  資料によると、ホタルは小川の上流へ向かい飛んで行く事が多い。また、東日本では点滅が4秒間隔で西日本では2秒間隔であるといわれる。捕らえると不快な粘液質の体液を出す、それで鳥や他の昆虫からの捕食を防いでいる。発光はそれぞれ交尾の合図で、メスオス共に発光し1週間程度の儚い命で甘露しか飲まないという。
 町の記録によると21日から27日迄は連夜5,000匹台が続き、28・29日は3,000匹台、以下7月5日まで2~1,000匹台が続き10日に78匹を確認して町の公式発表は終了した。 過去の記録を調べてみると、平成22(2010)年は6月4日初確認、25日には最大13,500匹を記録している。平成21(2009)年6月23日の最大は11,044匹。過去最大の出現数は、平成20(2008)年で6月23日から28日まで連続1万台匹を数え、とくに25日は16,020匹と想像を超える空前の出没数を記録した。
 梅雨時の特徴である蒸し暑い曇り空が、ホタル出没の最良の条件といわれているが多少の降雨は影響ないようである。確認していないが小型のヘイケホタルは田圃のタニシ等を餌とし、7月頃から8月上旬へかけて辰野町の各所で見られると話している。
  ◎ホタル保護育成協力金500円(中学生以下は無料)を町では見物客から自主的に求めている。
  平成30年(2018)のゲンジホタルの出現数は、以下のとおりである。 町では、理由は不明だがホタルの出現時期が少し早くなっているようだと話している。平成30年は、6月16日から24日まで「ほたる祭り」を設定しているが出足が早いようだ。
 毎春、水中でカワニナを食べている終齢幼虫が川から上陸し蛹となる数も調査し発表している。蛹も光を発する。それらの数を確認することで、長年の経験上この年のホタル発生状況を状況を推定している。
  平成30年確認された蛹になる終齢幼虫の最大数は、4月11日雨、4,908匹で、蛹の後およそ50日後には脱皮して成虫のホタルなるという。
平成30年 ホタル確認数 辰野町の資料による 5月26日くもり 初見3匹
6月1日晴 270匹
6月5日雨 2,358匹
6月10日くもり 6,040匹
6月11日くもり 6,195匹
6月12日晴 7,436匹
6月13日くもり 4,402匹
6月14日くもり 5,340匹
6月15日雨 3,229匹
6月16日くもり 3,940匹
6月17日くもり 4,583匹
6月18日晴 2,046匹
6月19日くもり 2,228匹
6月20日雨 1,367匹
6月21日晴 1,522匹
6月22日晴 1,528匹
6月23日くもり 684匹   6月24日晴 1,048匹   6月25日晴 699匹
6月26日くもり 376匹   6月27日雨  471匹   6月28日くもり 185匹   6月29日くもり 174匹   6月30日晴  187匹   7月1日晴 91匹  

 

 

 

こあじろの森くらぶ NEWS

スタッフの活動

 2018.06.24(日)  10:00~ 小網代の森くらぶ通信No.12印刷・発送
 スタッフ会議(横須賀市立 市民活動サポートセンター)
 2018.07.08(日)  10:00~ スタッフミーティング(横須賀市立 市民活動サポートセンター)
 2018.07.14(土)  アカテガニ遠足下見 15:50三崎口駅前
 2018.08.11(土)  12:00~ スタッフ会議(横須賀市立 市民活動サポートセンター)
 アカテガニ遠足
 2018.08.20(月)  第12回交流会お知らせハガキ発送
 2018.09.01(土)  第12回交流会下見
 2018.09.02(日)  スタッフ会議
 こあじろの森くらぶ第3回総会
 2018.09.15(土)  第12回交流会「変形菌を探そう!」
(盛会のうちに終了しました。報告は次号通信に掲載します。)

 

 

 

 

ご寄付ありがとうございます

芥川仁美 石川登美子 大高義彦 大塚敏 奥津信子 小田島一生 柿島京子 倉内大輝
倉内ちひろ 柴内朱美 塩入一弥 嶋津誠 鈴木カヲル 鈴木慶子 鈴木久夫 須田漢一
祖父川精治 高橋伸和 高間玖禰美 高間玲江 土屋圭子 中井由実 浪本晴美
西川次代 野内博 橋美千代 廣川ひで子 藤崎英輔 藤野秀代 松原あかね 三本保子
宮本光子 宮本美織 盛野成信 盛野雅子 山城謙一 山本述子
  (50音順 敬称略)
ありがとうございます、大切に使わせていただきます。

 

 

 

 

第13回交流会のお知らせ


開 催 日 : 2018年10月28日(日)
* 荒天の場合は中止します
お待ち合わせ:10:00 三崎口駅前 14:00頃散会
持ち物 :お弁当、飲み物
対象 :「こあじろの森くらぶ」会員とそのご家族、ご友人
* 保険はありませんので、ご参加は自己責任でお願いします。

予 告

12月1日(土)に第14回交流会を予定しています。終了後には縁の会(忘年会)を開催!
詳細は次号通信でご案内します。 是非ご参加ください。

 

 

 

 

 

 

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