森くらぶHOME こあじろの森くらぶ通信バックナンバー お問い合わせ

 

第15回交流会スタッフ研修 神武寺スタッフ研修 「やさしい生態学講座」第14回交流会
三浦半島の植物サロン小網代 随想サロン小網代 三浦のチャッキラコ小網代に詩う
こあじろの森くらぶNEWS4月・5月のイベントお知らせ

第15回 交流会「鳥いっぱいの谷と海 2019」

2019年2月3日(日)
講師:別府史朗氏
参加者:★早朝谷あるきコース5名、★のんびり漁港 コース12名

京浜急行三崎口のコンビニで昼ご飯に恵方巻を仕入れ、バスで引橋へ、それから歩いて水道広場へ向かった。いつもは水道広場への下り道と水道広場で3、4種類の野鳥は見ることができるのだが、ヒヨドリの鳴き声のみ。ちょっと幸先が心配になる。
早朝組は水道広場8:00集合で、全員がそろったところで出発。早速右の草むらにアオジ、なかなか種類が増えないが、メジロ、コゲラの鳴き声、ヤマガラ、ウグイスの地なき、カラス、シジュウガラなど少しずつ増えてくる。まん中湿地では、歩く先から次々にアオジが飛び立ち、ほとんどは草むらの中に消えていくが、その中で見えるところにとまった個体を双眼鏡や望遠鏡でゆっくり観察。対岸の藪にとまった鳥を望遠鏡でとらえると、会える機会が少ない鳥カシラダカで、皆で確認。
やなぎテラスで休憩。近くにモズ。モズが2個体いたようだが十分に確認はできていないので同一個体だったかもしれない。えのきテラスへの道でノスリ、そしてミサゴの飛翔を、イギリス海岸ではコガモを1羽確認。本隊との集合場所、漁港への移動途中に南の谷と浦の川の合流点にホオジロを観認。
11:45後発組と合流。漁港でオオバン、イソシギ、対岸の木の枝にとまるトビとアオサギ、湾の入り口に飛ぶ群れが見られたが遠すぎて種は不明。集合写真を撮って漁港を出発。眺望テラスでホオジロを観察。えのきテラスでゆっくり昼食、そしてシメ、モズを、イギリス海岸ではコガモを観察。
周りの自然を観察しながらやなぎテラスヘ、草むらから草むらへ飛び交うアオジやメジロ、ヒヨドリの観察、ウグイスやコジュケイの鳴き声を聞きながら水道広場へ。水道広場で鳥合わせをして解散。水鳥、ツグミ類との出会いがほとんどなかったが、アオジ、モズ、シメをはじめ多くの鳥に出会うことができ、天候にも恵まれ良い探鳥会となりました。

(文・写真 別府史朗)
















ご参加の皆さまからコメントをいただきました

 

 

 

 

スタッフ研修 神武寺

2018年12月5日(木) 参加者4名
 10時、JR東逗子駅集合で 奈良時代創建の神武寺に出かけた。目的は二つ。
 今日は一年に一度の薬師堂のお煤払いの日で、ご本尊の薬師如来のご開帳があり、参拝できる。本来のご開帳は33年に一度というから年一回の煤払いの読経の中で拝観できるのはよいチャンスなのだ。この日は四天王、十二神将の立像と一緒に寛文6年(1666年)の薬師堂内にも足を運べるのだ。
 もう一つの目的は 小網代の森で見つけた粘菌の仲間が育ちそうな枯れた木が沢山参道脇に積まれていて粘菌が育っているかも知れない、また、裏参道は湿り気がありそこで、生命の星地球博物館の粘菌研究会のメンバーが粘菌を探して歩いているのにであったことがあり、裏参道でも粘菌が見つけられるかも知れないからだ。
 今回の参加者は地元のKさんとスタッフのNさん、会員のMさんと宮本の4名。
 表参道は東逗子駅線路を渡り池子方面へ100mほどで大きい石柱の神武寺ですぐに分かる。いかにも昔からの古道はかくやと思わせる随所にそんな雰囲気の濃い道だ。と言っても刈り取られていない野の草々が12月の姿を隠さず見せる。枯れて紫のいろも見せるトウバナやヘビイチゴ、針の刺さったような実をつけたアメリカセンダングサなどなど。一年中緑のバラそっくりの葉がめだつクサイチゴ。
 大きく太い杉の木が大きく影を落とす。両脇に玉切りした杉が重ねておいてある。他の木もいかにも粘菌の子実体がでそうな様子の枯れ木状態。一所懸命、枯れた木を見つけては子実体を探すのだが季節がいけないのか見つからない。風にそよぐ紫色のサヤ状の2つがススキの茎に絡まっている。中に青い豆が二粒見える。サヤの外側は濃い紫、内側は薄い紫、中の豆は青。綺麗だ。
 古い石畳が終わると山門がある。切り通しを抜けると大きな青銅の宝珠を頂いた大きなお堂があった。庭に池があり何本もの大きな紅葉が斜面を覆っている。今年は台風があり紅葉の色も少しあせている。以前、一緒に来た方がここは極楽浄土のような景色だと言っていたのを思い出す。ここへ抜ける切り通しの崖もイワタバコが生えているので有名だ。他にもいろいろなシダ植物が岩から生えている。ここのシダ植物は種類も多くそれだけでも観察会ができそうだ。
 薬師堂の前には檀家の方々が参拝記念のお札を渡してくれる。薬師如来の前で無病息災を祈る。日光・月光菩薩を従え、四天王に守られ、十二神将も両側に小さいながら力強くカラフルな姿を見せている。
 帰路は裏参道の小さい水の流れが大きく谷を削る姿を見ながら枯れた木に粘菌が生息していないか見ながら下る。残念ながら誰も粘菌を見つけることが出来なかった。
  沼間住まいのKさんは自然好きのお孫さんへのお土産と言いながらテイカカズラの銀色に輝く髭を見つけてビニル袋に入れている。これが今日のお土産だ。フウトウカズラの虫えいの中の幼虫や成虫を見つけ、Nさんが写真を撮った。同じ物を小網代漁港の近くで見つけ、何者かが課題だったのだ。写真と名前がNさんからスタッフメールにあげられた。これは私たちのお土産。 逗子中学校の側を通り、県道金沢・逗子線に出て、池子2丁目を通って、東逗子駅へ戻って今日は終了。
 もう少し経って粘菌が活発になる頃、同じルートを歩きたいと話し合って解散した。
記 宮本美織 写真 浪本晴美

 

 

 

スタッフ研修 自然教育園「やさしい生態学講座」













 

 

第14回交流会

「森を抜け 鳥の目、石器時代人の目になって!」

 三浦の古代人の生活跡が発掘された船久保遺跡見学をメインイベントにした交流会のため、小網代の森はさらっと流して歩かないと、夕方の宴会に間に合わないかもと、三崎口駅に集合してバスで小網代漁港へ移動して、慌ただしくスタートしたはずなのに森に入るとやはりいつものペース時速100メートルになってしまうのは仕方のないことです。
 澄んだ空気と葉が落ちて見通しの良い景観が全身を刺激してあれもこれもと目に入るものは何でも脳みそにインプットするものだから処理が間に合わなくて自然と動きがのんびりしてしまうのです。
  足元ではルーペが、離れたものには双眼鏡が活躍し、それをまた仲間に伝えるのだから、ついつい足が止まってしまうのです。拡大すると対象物が何倍にも大きくなって森も深いジャングルになりいつ通り抜けられることやら。それに今年は地衣類や変形菌などの観察会をとおして、普段は目につかない微細な生き物にも注目する機会が多くあって一気に世界が広がりました。
 森に後ろ髪を引かれる思いをしながら引橋バス停へ、まずは“すかなごっそ”を目指します。三浦半島を北上する車窓からは広い空に高層雲、畑には大根やキャベツと相模湾が一望のランドスケープが楽しめます。しばしのドライブで到着したのは横須賀のごちそうがたくさんの販売所、いろいろな産物が所狭しと並んでいます。買いたいところをぐっと我慢して“轡堰(くつわぜき)”へ。
  広い水溜まりの真ん中の小島のまわりにはたくさんの水鳥が休んでいます。ここは鳥たちの楽園かな。人影に気付いて寄ってくるのもいます。私たちも一休みしてお弁当にします。鳥たちにもおすそ分け・・・していいものやら悩みながらもぽいっと投げると一目散に奪い合い、生存競争はいずこも厳しいものです。



 畑のなかの道を腹ごなしにのんびり歩いて今日の本命である*船久保遺跡を目指します。しばらく行くとこんもりした高みに着きました。景色が開けて到着した所は赤土が一面に広がった発掘現場。富士山からの火山灰であるローム層を何層も削りとって現れたものは一辺が1メートル半くらいの四角い穴がたくさん。遺跡のイメージとしてあるのは掘立造りの丸い柱穴ですが、それとはまったく違った景観に呆然としてしまいました。
 その昔、狩猟採集生活をしていた先祖が巻き狩りをした跡だそうです。小山のてっぺんに四角い落とし穴を並べて下からみんなで山を囲んで追い上げたんでしょうね。獲物はシカやイノシシその他の小動物。あわてて逃げて穴に落ちたのを捕まえて食料や毛皮にして生活していたのかも。海の幸と山の幸に恵まれて子孫をつなぎ現在に至る。獲物たちもしたたかに生き残って今では人を追いかけて町に出没お互いに長い歴史を作って来た仲間です。なんとか平和に共存したいものです。
* ご注意  この写真と記事は12月1日のものです。船久保遺跡では既に高速道路の工事が始まっており、立入ることはできません。

 だんだんと日が西に傾いてきましたが今日はまだまだ続きます。今晩は恒例の“縁の会”を三浦海岸の波打ち際でやるのです。疲れた足にムチ打たなくても楽しい夕べを目指し足取り軽く下の里バス停へ、バス待ちで西を見るとうっすらと富士山のシルエットが屏風絵のように浮かんでいました。
 イベント続きの一日の締めのお楽しみ会は三浦海岸の浜を前にしての忘年縁会(誤字ではありません)です。毎年の暮に縁の会と称してだれでも参加OKでの開催です。一年いろいろなことがあったでしょうがみんなで会食飲食しながらの懇談は小網代の森が取り持つ縁で結ばれた仲間が楽しかった活動を肴にして和合する場です。気を許して語り合いこれからの夢をふくらませ、大きくなった気持ちで過ごす晩に何があったかは参加者の秘密です。今回参加できなかった方も来年は是非現場をのぞきに来てください。
記:高橋伸和  写真:浪本晴美

 

 

 

三浦半島の植物

 

ノシラン(野紫蘭)

 

画 野内眞理子  詩 中井由実

 

 

 

 

サロン小網代

随 想

 

 

 

三浦のチャッキラコ

2019.1.20 祖父川精治
 平成27年3月15日、国の有形文化財に指定されている神奈川県県庁舎の大会議場。「かながわの唄と踊りで春迎え」と題して賑やかに芸能祭が開催された。なかでも神奈川県を代表する民俗芸能、小学生の子供たち10名で編成された三浦市のチャッキラコが公演される。初々しい演舞が終わり、踊り子たちの中で、小学6年生2人がこれで舞納めとして挨拶に立った。一同立ち並ぶ中で、力強い別れの言葉に満場の拍手を浴びていた。
  平成21(2009)年、ユネスコの無形文化遺産に指定、記載登録された。以前は、歌舞伎や能、文楽と並ぶ国指定の重要無形民俗文化財に指定されてきたものである。ユネスコ指定後最初の公演である、平成22年1月15日海南神社境内は、県知事や市長を始め約1000人を越える観客で埋め尽くされ記録的な人出となった。
 毎年、真冬の1月15日の小正月に三浦市内各地域で演じられている。寒さの厳しい時期なので、主催者側の踊り子に対する健康管理にはご苦労様と強く感じた。三浦市三崎の仲崎、花暮地区に伝わる少女のみで舞踊り、音頭取りは祖母や母親たちが行っている。当日は、元宮様で海南神社神職のお祓いを受け、境内と神前と2回舞踊り海南神社でお披露目となる。後、引き続き市内の港近い、竜神様で舞踊る。昔は、料亭や旅館の広間へ招かれて舞踊り、ご祝儀を戴いてきたという。
  最近では、商店街にある旧商家を改造したチャッキラコ三崎昭和館前でも舞踊っている。
 三崎郷土史考によると、海南神社の祭神が三崎の娘に教え伝えたもの。また、源頼朝が歌舞島で、歌舞、管弦の宴を開いた時に、浜の乙女や磯取りの女に舞を所望したという。「私は踊れないので代わりに娘に踊らせましょう」としたのが始まりと伝わる。
 宝暦6(1756)年、三崎志に「15日女児集まり踊る」という記録がある。昔は、水干烏帽子に緋の袴の衣装で舞踊ったという。
  踊り子たちは、曲目によって舞扇を1本または2本を持って踊るが、1曲だけはチャッキラコと呼ぶ鳴り物を使う。20センチ位の細竹の両端へ五色の紙を細く短尺状に切り、鈴を取り付ける。振るとチャラチャラと可愛らしい鳴り物となる。このことから、踊りの名をチャッキラコと親しく呼んでいる。所要約20分。
1. 初いせ 「扇を右手に持つ」
2. チャッキラコ 「チャラチャラ と鳴る綾竹を両手に持つ」
3. 二本踊り 「扇を両手に持つ」
4. よささ踊り 「扇を右手に持つ」
5. 鎌倉節 「扇を右手に持つ」
6. お伊勢参り 「扇をつぼめ両手に持ち長円を描き回り歩く」

 

 

 

 

小網代に詩う







 

挿絵 伸

 

 

 

 

 

こあじろの森くらぶ NEWS

スタッフの活動

2018.11.25(日) こあじろの森くらぶ通信No.14印刷・発送 スタッフ会議
(横須賀市立 市民活動サポートセンター)
2018.12.01(土) 第14回交流会「石器時代の三浦半島を想像して小網代の森まで歩こう」
縁の会
2018.12.13(木) スタッフ研修 鷹取山、神武寺(すす払い、ご開帳)
2018.12.22(土) 第15回交流会お知らせハガキ発送
2019.02.03(日) 第15回交流会「鳥いっぱいの谷と海2019」
2019.03.05(火) スタッフ研修 神武寺「変形菌、地衣類、コケ類」
2019.03.10(日) スタッフ会議(横須賀市立 市民活動サポートセンター)

 

 

 

 

4月・5月 イベントのお知らせ

第16回交流会「みつけよう、春の森いろいろ」

引橋入口から北尾根へ、引返してスポーツ公園に向かいます。春爛漫の小網代の森を往復するコース。昼食はスポーツ公園へ移動してからゆっくりいただきましょう。14時頃から、加藤さんの写真とトークの会も開催されます。
開催日 2019年4月29日(月・祝日) * 荒天の場合は中止します
お待ち合わせ 10:00 三崎口駅前 
16時頃散会(森歩きのみの方は13時頃)
持ち物 お弁当、飲み物
対 象 「こあじろの森くらぶ」会員とそのご家族、ご友人
* 保険はありませんので、ご参加は自己責任でお願いします。

加藤利彦さんの写真とトークを楽しむ会「三浦半島の自然」

☆彡 2018年好評企画第2弾

第16回交流会の終了後スポーツ公園会議室へ移動して、加藤さんが見つめ続ける三浦半島の風景と生きものの写真を拝見しながら撮影秘話などをお聞きしたいと思います。写真とトークの会のみのご参加も可能です、どうぞお楽しみに。(14時頃から1時間半程度)

開催日時 2019年4月29日(月・祝日) 第16回交流会終了後
場 所 スポーツ公園会議室
対 象 「こあじろの森くらぶ」会員とそのご家族、ご友人

 

光の丘水辺公園遠足「春の妖精ニリンソウを訪ねて」

開催日 2019年4月14日(日)
お待ち合わせ 10:00 YRP野比駅前 12時頃散会
持ち物 飲み物
対 象 「こあじろの森くらぶ」会員とそのご家族、ご友人
* 保険はありませんので、ご参加は自己責任でお願いします。

 

多摩川干潟遠足「河口干潟の生きもの」

* 日程変更の可能性があります。変更する場合、会員にはハガキでご連絡します。  
開催日 2019年5月21日(火)
お待ち合わせ 10:00 京急小島新田駅 14時頃散会
持ち物 長靴必携、お弁当、飲み物
対 象 「こあじろの森くらぶ」会員とそのご家族、ご友人
* 保険はありませんので、ご参加は自己責任でお願いします。

 

 

 

 

 

Copyright(C)Koajiro Woods Club all rights reserved